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 講師 福島 智(FUKUSHIMA Satoshi)
     先端科学技術研究センター教授(バリアフリー分野)
 
 専門 障害学
  
 
 
 
 
 
■講義概要
  「盲ろう者の視点で考える障害学と身体」

 「障害」とはなんだろうか。一般にはなんらかの原因によって心身の諸機能が通常の場合のように働かない状態を意味するが、はたしてそれは客観的で固定的、絶対的な概念なのだろうか。
 たとえば、近視のために遠くのものがよく見えない人でも眼鏡で矯正できる場合、その人を「障害者」とは呼ばない。それはなぜだろうか? 障害学(disability studies)は、こうした問題を考える学問である。
 障害学とは、障害を分析の切り口とする思想的営為であり、知の運動である。それは障害や障害者を把握する際、治療や訓練による快復を至上命題とする従来型の医療やリハビリテーション学などの視点とは異なる、新たな視点で障害に光を当てる学問である。
 「障害」は人工的な概念である。それは、ある時代のある社会が、ある目的を持って便宜上規定する概念である。つまり、障害はなにか固定的な実体を伴うものではなく、その本質は、社会によって「作られ」、「再生産される」状態や状況、関係性そのものなのだ。こう考えると、そこには探求してみるべきテーマがいろいろ含まれていることがわかる。
 その中で本授業では、「能力」と「文化」という二つの側面について考える。その際私自身が経験している、「盲ろう」という状態を出発点とする。
 まず受講者に「盲ろうシミュレーション体験」をしてもらうことで、見ること、聴くことという感覚能力の障害とそれを補う営みとしての他者によるサポートについて考える。能力は本来、個人内部に完結されたものではないことを体感する。
 そして、感覚障害が新たなコミュニケーション世界と繋がる可能性を持っていることを把握することで、障害が秘める「異文化」の側面について考える。

<从盲聋哑人的视点考察残疾学与肢体>

什么叫做“残疾”?一般是指由于某种原因造成的某种身心机能不能正常运作的状态。但是这一概念是否是绝对客观、固定不变的呢?

例如说,因为近视而看不清远处的人,如果用眼镜可以矫正,就不被叫做“残疾人”。那是为什么?残疾学就是研究这类问题的学问。
    残疾学是一种以残疾为切入点的思想性行为,是一种知识性运动。这一学问与固有的医疗及康复学等观点不同,在对待残疾及残疾人问题时,不是一味强调治疗和训练,追求快速治愈至上,而是意从崭新的视角来考察残疾这一课题。
   “残疾”是一种人工概念是在某一时代出于某种目的暂且规定的概念。也就是说,残疾这一概念不伴随任何固定的实体,其本质上是由社会“制造”或“再生产”出来的一种状态、状况、关系。从这种观点出发,可以发现其中富含值得探求的多种课题。

其中在本讲义上,将从“能力”和“文化”这两方面进行思考讨论。届时将以我自身正在经历的“盲聋”状态为考察论证的出发点。

首先,会请听课学生在“盲聋模拟体验”之后,对视觉、听觉等感觉的功能障碍及依靠他人完成的相关弥补辅助措施进行考察。由此可以体会,能力原本不是个人内部一种完整的存在。

另外,在了解了感觉障碍与新交流领域相衔接的可能性的基础上,共同探讨残疾所内藏的“异文化”侧面。