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2014/03/12

林少陽先生特別講演「作為日本現代思想史的“世界史”話語」

Tweet ThisSend to Facebook | by:LAPスタッフ
3月11日(月)、18時半より南京大学高等研究院報告庁にて、林少陽先生の特別講演が行われました。
「作为日本现代思想史的“世界史”话语:以柄谷行人为中心」というテーマでご講演され、多くの学生さんたちが集まりました。

歴史学系馬俊亜先生のご挨拶。

ご講演は、柄谷行人の『世界史の構造』をめぐって、柄谷が同書を書くに至った経緯を、日本の思想史的文脈から考えるという内容でした。
まず戦前の京都学派の「世界史座談会」(1937年)や、マルクス主義そのもののもつ「世界史」を叙述する志向を取り上げ、それらはいずれも先進的、目的論的である点で共通することが示され、また同様の構造をもつフランシス・フクヤマの『歴史の終わり』に対する柄谷の批判、及びその後の『世界史の構造』に至るまで、柄谷が一貫してそのような先進的、目的論的な「世界史」叙述を批判してきたことが指摘されました。
このように見ることで、『世界史の構造』刊行後の、「なぜ世界史なのか?いま世界史を検討する意味は?」といった多くの読者の反応に対し、一つの思想史的背景からの解釈が示されました。


また、他分野や初学者のため、前半では丁寧に西田幾多郎や京都学派、柄谷行人や宇野弘蔵などをキーワードにして思想史的背景を説明されるなど、とても配慮の行き届いたご講演でした。


このように、ご講演自体は日本思想史がテーマでしたが、特に中国人学生に向けた講演であることから、マルクス主義あるいは社会主義の正確な把握を呼びかけ、その現代的意義を語るなど、日本思想史を素材に中国の学術界の状況を再考する契機となるように工夫されており、学生さんたちにとって、とても刺激的だったのではないかと思います。(新田)

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