ディシプリン(学問領域)に
とらわれない思考を身につけたい
第5回 10月30日 村上 存
デザイン、工学と「装う」
皆さんは「デザイン」という言葉にどのような印象をもっているでしょうか。モノの外観の美しさを計画する美術系の仕事と考えている人もいるかもしれません。しかし「デザイン」に対応する英単語“design”は「設計」に対応する英単語でもあるように、「デザイン」は美しさも含む、より総合的なモノやコトの計画と考えられるようになっています。本講義では、「デザイン=装飾?」、「装飾しないデザイン」、「装う行為の体系」、「創造性を装う」、「安定を装う」などのテーマを取り上げ、講師の専門であるデザイン、工学の観点から、「装う」について考えてみたいと思います。
- 講師紹介
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- 村上 存
- 1984年3月東京大学工学部機械工学科卒業、1989年3月東京大学大学院工学系研究科産業機械工学専攻博士課程修了、工学博士。東京大学工学部機械工学科助手、同産業機械工学科講師、助教授を経て、現在、東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻教授。機械工学を基盤とする設計工学、デザイン工学の研究、教育に従事。日本機械学会フェロー。2009年度から公益財団法人日本デザイン振興会グッドデザイン賞審査委員、2018年度から株式会社日刊工業新聞社機械工業デザイン賞専門審査委員、2021年度から公益社団法人日本設計工学会副会長などを務める。
- 授業風景
2024年度学術フロンティア講義第4回では、東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻教授である村上存先生をお迎えし、ご専門の工学、デザインの観点から「装う」という働きについて講義をしていただいた。
村上先生によれば、そもそも産業分野における「デザイン(インダストリアルデザイン)」の概念は、1930年アメリカで活動していたレイモンド・ローウィというデザイナーに端を発するという。ローウィは「口紅から機関車まで」のコンセプトを掲げ、従来はスタイリングが行われてこなかった様々な商品のデザインを考案した。そこで注目すべきは、そうしたデザインは単に商品における審美性を生み出しただけでなく、新たな機能や価値、あるいはビジネスを生み出したという点である。繰り出し式口紅のデザインは口紅に新たな機能を与え、あるいは流線型の蒸気機関車のデザインは乗客の増加をもたらした。ここからわかるように「デザイン」という概念は、「モノの形態や色彩の美術的な計画」という意味合いだけでなく、「美的要因も含む総合的な観点からのモノ、コトの計画設計」という広義の意味合いももつ、ということである。
ではこうしたデザインはいかにして生まれるのだろうか。そこには四つの要素が登場する。①userの領域において問題が発見・定義されること、②designerが物やサービスを発想・実現すること、③productがuserに機能・価値を提供すること。④大学教員や研究者がdesignerへの教育を行うこと。①〜③は円環構造をなし、④は③へと介入する形をとっているので、全体を引きで見るとデザインの「d」になっているという点も、先生の発想である。
ここで重要なのは、上記のすべてが揃う必要は必ずしもなく、どこか一つが優れてさえいればデザインを開始することができるという点にある。たとえばSonyのウォークマンのデザインにおいては、新たな技術開発や発想などは必要なく、単に「歩きながら音楽を聴けたらいいのに」というuserの問題を顕在化させた(上記①)ことでそれは成功をおさめた。あるいは予め角度がつけられたMOMAのインタロックブックスタンドは、「本が倒れる」という既存の問題に対し、新たな観点から発想した(上記②)ことで成功を収めた。先生曰く「学生のみなさんも、想像力さえあればデザインを生み出すことはできるんです。」
さて、こうしたデザインにおいて「装う」という働きはどのように関連づけられるだろうか。先生曰く、デザインには装うデザイン(装飾的なデザイン)と装わないデザイン(機能的なデザイン)があると言うことができる。たとえば同じ非金属製の車いすでも、家具調を装うために木製で作られた車椅子であれば「装うデザイン」と呼べるであろうし、空港の保安検査の金属探知で使用者が車椅子から降りなくて済むようにという意図で作られたものなら「装わないデザイン」と呼ぶことができるだろう。
あるいは工学的な観点からすると、単に装飾を行うという意味での「装う」だけではなく、正確性や安定性を「装う」という観点もあるだろう。たとえばISHIDAの開発した、弁当の盛り付け作業等を行うマッチング計量機の場合。このロボットは、敷き詰められたパスタを16個のアームで掴みとり、個々のアームが掴んだパスタの重さを計量したうえで、必要なグラム数になるようなアームの組み合わせを選び、その組み合わせごとにアームを解放することで必要な重さのパスタを得ることができるというものだ。これは、一つのアームで掴める量は不正確であることは受け入れつつ、それらを組み合わせることで正確な計量ができないか、という発想から生まれたデザインであり、その意味で「正確性を装う」デザインの例と言うことができる。
では、以上のようなデザインを発想するには、すなわち創造性を「装う」にはいかなるプロセスが必要なのだろうか。アイデアの発想法として有名なYoungの著書(1988)によれば、そこには五つの段階がある。⑴まず、当面の課題解決のために必要だと思われる情報や資料を集める。⑵そして、これらを使って課題解決を試みる。手を尽くしたら、⑶その問題からは一旦離れ、他の課題に手をつける、⑷すると、偶然的な「ユーレカ!」が生じ、アイデアが誕生する。とはいえ、アイデアをそのまま使用することは困難な場合が多いため、⑸現実の有用性へと合致させるための調整を最後に行う。
アイデアの実現において起きているのはこうしたプロセスであり、これは近年の認知神経科学の観点とも一致するところの多いものだという。いくら突飛で天才的なアイデアが降ってきたとしても、それはその人の中に素地となる情報が蓄積されているからこそ起こり得ることである。偉大な作曲家はもれなく音楽の知識に通じているものである。
とはいえ、ただ知識を蓄積するだけでは良いアイデアは生まれない。ここで注目すべきは、⑴⑵⑸は意識的な活動なのに対し、⑶⑷は無意識的な活動であるという点である。すなわちアイデアを発想するには、自分の関心の範囲内でインプットや思考を行うだけでなく、そうした領域の外に出て、偶然性が生じる余地を作る必要があるのだ。自分に必要なものを探究するだけでなく、自分には必要ないと思われる領域へと自らを開いていくこと。こうした態度は、コスパ思考が蔓延し、必要な情報のみを求める風潮の強い現代においてこそ重要視されるべきものだといえよう。
(文責:TA田中/校閲:LAP事務局)
コメント(最新2件 / 19)
- 2024年10月30日 19:46 reply
個人的には授業後半で扱われていた人やAIの創造性に関する話が最も印象に残っていますが、20世紀と21世紀では製品開発でのデザインのかかわり方が違うこと、優れたデザインが実現できる要因にはいろいろあることなど、どれも新しく聞くことばかりでとてもおもしろい授業でした。工学に寄った難しい話がされるのかなと少しドキドキしていましたが、良い意味で期待を裏切る講義で本当に楽しかったです。ありがとうございました!
- 2024年10月30日 20:23 reply
認知神経科学とアイデアの作り方に興味が湧いた。より良い発想をするには、頭を柔らかくすることが一番だが、私たちが頭に詰め込む情報の中にも、先人の柔らかい頭から考えだされたアイデアの枠組みが詰まっている。それらをインプットして自分に合うよう変換することで、いざアイデアが必要となった時には無意識の中からそれらの変形が現れて、自分の望んだ発想が手に入るのだと思った。
- 2024年10月30日 22:42 reply
商品のデザインと消費者の行為の関連についてそこまで考えたことはなかったが、デザインにもさまざまな性質があることに気づくことができて、興味深かった。デザインが機能に直結していて、なおかつ装いの効果を発揮している商品が、ベストなのかなと思う。
創造性の装いに関する話も面白かった。創造性だったり何かの発明というと、突然の画期的な出来事のように思えるし、発想自体は何かの拍子に急に起こるものかもしれないが、その背景には膨大な情報の蓄積があることだったり、いろんな人の努力や時間が背景にあることを意識するのも、大切だと思う。
- 2024年10月31日 08:19 reply
僕がこの「装う」というテーマを聞いた時に、真っ先に思いついたことが考え、思考を装うという発想で、今回の講義はそれに近い内容であったため非常に興味深く感じました。新たな発想を生み出すということはこの機械化・IT化の時代のテーマかと思いますが、敵を知り己を知れば百戦危うべからず、解決したい問題は何なのか、そして自分が今使えるツールは何なのかを正確に把握することは不可欠でありそして軽視されがちなように感じます。ある問題に対して検索をかければいくつかの答えがヒットしてしまう時代、問題と回答が一対一対応しているかのように見えますが、ザッカーバーグの例でもあったようにおそらく過失でしかない誤植は避けられませんし、加えてスマートフォンという機器自体が思考の幅を狭めている側面もあるでしょう。思考による演繹的推論、周囲の人との対話、既存の知識との照合、実際に目で確かめるなど情報の入手法、確認の方法は沢山あるはずですが、何かと検索に頼ってしまいがちでその結果受け手と作り手の格差は広がるばかりです。僕もブログを運営しており書き手としての側面もありますが、投稿はあくまで一個人の主張であり正誤の判断というよりは常に批判的な目で捉えて何かお互いの成長の一助にしてもらえると嬉しいなと感じております。デザインのパートも何か新しい発想の源泉となりそうなテーマばかりで楽しい講義でした。有り難うございました。
- 2024年10月31日 15:11 reply
モノをデザインして売り出す、という考え方が比較的新しい考え方であるということ、「デザインする」ことは「装う」こととも言えることに驚きました。現代ではモノのデザインが当たり前になっていて、中身にあたる技術よりも、外見=装いの方が重視されているように感じ、もはや外見は装いといった付加的意味で捉えられるものではなく、モノそのものになりつつあるのではないかと考えました。また、これまでは「装う」主体と対象がどちらも自己であったのに対し、今回の講義では人がモノを装うといった分離が前提となっており、そこに複数人の意見や考えがダイレクトに反映され時に対立も生じる面も興味深く感じました。
- 2024年11月01日 13:51 reply
デザインといえばデザイナーという職業があるためかどうしても素人には厳しいものだという偏見を持っていたのですが一般の人が考えたアイデアであってもデザインの賞を取り日常生活に浸透しているものも結構あるのだなと驚かされました。近年機能性が重視され、無駄を省くタイパやコスパなどの言葉が流行っていますが、日本は無駄なことに美を追求してきた歴史があるので機能性重視のデザインは行きすぎないで欲しいと思っています。韓国のスーパーマーケットの日時計のQRコードはアイデアとしてはかなりいいと思ったのですが雨や曇りなどで影が出ない時は他の手段を用いているのでしょうか?それを行わないと季節によって売り上げにばらつきが出てせっかくのアイデアの集客力が減少するなと感じました。
- 2024年11月01日 17:33 reply
これまでデザインと言われたら芸術や美術といったイメージがあったので、工学系でもデザインが必要であるということをまず意外に感じた。ただ例に出されたように、人々が使いやすいようにデザインを工夫することは当たり前であり大切なことだと気づいた。今回は「装う」ということに関連したデザインがいくつか紹介されたが、何かを「装う」ことで意外性や面白み、遊び心のあるデザインが作られるように感じた。「装う」ことはデザインをする際にヒントになり得ることなのではないかと思った。今回紹介されたロゴなどは芸術性も必要で、どうしたらそのようなものが思いつけるのかとはじめは疑問に思ったが、デザインのヒントは日常に転がっていて、自身にはできないと思わずに考え続けることが大切なのだと学んだ。
- 2024年11月03日 11:06 reply
麵の量を正しく測る機械のアイデアには脱帽した。セミの羽の「物理的な」殺菌にも衝撃を受けた。 製品開発において、20世紀は技術がデザインを装っていたが、 21世紀にはデザインが第一に来て、それを技術が装うようになった、という見方は自分にはなかった視点で興味深かった。社会行為理論から「装う」という行為を見てみるのも、新しい観点を得られて面白かった。 Eマートの日時計クーポンは、一時的には話題になったのだろうが、効果は持続的なものだったのか、疑問が残った。
- 2024年11月03日 15:09 reply
私は文系の生徒なのですが、正直デザイン工学と聞くと、興味があっても文系には取っ付きにくい学問なのかなと思っていました。しかし、今回の授業は文系の私にもわかりやすい授業で、とても楽しいものとなりました。特に韓国のスーパーによるデザインで、日時計を利用した期間限定のQRコードはとても面白いデザインだと思いました。明確な目的に対して、的確な対象者に対するアプローチができており、なおかつ注目を集まるデザインになっており、集客に大成功した事例と言えると思います。日本でも個人だけでなく、社会的な問題に対する解決策をデザインによって生み出せるのではないかと思います。
- 2024年11月04日 20:13 reply
昆虫の身体の仕組みを応用して機械の軽量化に成功したり強度が増したりした企業の努力を見たことがあったが、そうした企業努力にせよ、普段の生活の中で不便だなと思うことを見つけたり、他の人が不便を被っている場面を見つける能力もとても大切だと思った。まず製品が何かを装うためにはそうしたアンテナを張る能力が前提として必要になるならば、世の中の問題に鋭敏に気づくことのできるように周りに気を配る姿勢から実践したいと思った。
- 2024年11月05日 11:29 reply
工学的な製品と装飾との関係は多様で面白かった。装飾が機能的な必然性から生まれる場合や、必然性とまでいかなくても装飾と機能の利便性が一致している場合、装飾と機能が相反している場合などがあった。この複雑な関係について、企業側がさまざまな仕方で機能と美観とのバランスを取り、多様な商品を生み出してくれるおかげで、消費者側としては自分の価値観と照らし合わせて商品を選べるため、ありがたい。僕自身はMac派だが、友達には頑ななWindows派がいる。僕はMacの方がさまざまな点で美しいと思っているのだが、その人はそれに共感せず、ただ使いづらいというだけである。美的価値観も人それぞれのところに、美観 vs. 機能という対立も考えなければいけない時、製品開発はとても大変だろうと思った。AppleやMicrosoftなどがどういう仕方でそれをやっているのか、興味がある。
- 2024年11月05日 15:58 reply
元々デザインには個人的に興味があったのですが、どのような要素が優れたデザインを作るかに関しては詳しくなかったです。講義内の「優れたデザインの要因」の図がとても参考になり、良いデザインに必要なものや影響を与えられる要因には何があるか考えてみることができました。様々な時代と種類の物に対して、この品はどのような要素があって誕生したか、その分類の概念が面白かったです。そしてデザインだけではなく、デザインのもとになるアイデアに関して言及してくださったところがとても有意義でした。『思考の「材料」と「加工方法」』の図から、いいアイデアや発想力のためには元になる材料とそれを運用する加工方法、どちらも必要であることがわかりました。紹介してくださった様々なデザインを参考にして、デザインのみに限られない発想力とアイデアの為にこれから多様な分野を学んでいきたいと思いました。素敵な講義ありがとうございました。
- 2024年11月05日 20:35 reply
ここまでの一連の講義の中にあって「装わない」ことへの展望を興味深く拝聴した。
デザインの顕彰の場がある素晴らしさに改めて思いを致した。
- 2024年11月05日 21:25 reply
くりだし式の口紅が発明された例が印象的で、私はついデザインと聞くと芸術や見た目を連想しがちですが「デザインは審美性だけでなく、価値・利便性・機能を考えること」ということをあらためて実感させられました。また、ウォークマンなどの例から、優れた製品は技術が優れているだけではないということを知りました。既存の技術から運用面での問題に気づき新たな価値を生み出すことができるように学んでいかなければならないと感じました。
- 2024年11月05日 21:58 reply
実際にある面白いアイディアの紹介で興味を引くことに始まり、最新技術を活用したデザインの例を挙げ、アイディアを生み出す方法などを人文科学や認知脳科学、身近なところの視点を通じて教示してくださり、我々受講生にとってもかなり実用的だと思いました。商業的なものだけでなく、個人の心の持ちようやまだ実用化されていないアイディアの断片を紹介してくださったのも面白かったです。
突飛で便利なアイディアを生み出して商品を作ったとして、どうやって売り出すのか?知名度が上がらず販売場所が拡大しないことが多いのではないか?ある面でとても便利になったけど、他の面では従来の製品に劣る場合もありえそうで、結局のところ売れるのか?など、グッドデザインたちをいかに現実に持続可能な形で商品化できるのかというところをもっと知りたいと思いました。また、個人的には「創造性を『装う』」すなわちアイディアマンではない人がアイディアを創造する方法というのはどれくらい期待できるものなのかも興味を持ちました。
- 2024年11月05日 23:48 reply
「装う」と言う行為は、すでに存在するなにかを前提するところから始まる。現代日本であれば、例えばファッションにおける装いは、たいていすでにデザインされたものを使ってなされる。そのデザインと「装い」との関わりについて、デザインの面から考えるという授業の中で、先生は特に「装う」デザインに力点を置いて講義をしてくださった。すでにある何かを参考にしてそれが目的を達成するようにするようなデザインだ。先生のあげた実例はどれも興味深く、特にマッチング計量器GCW-Vのシステムには感銘を受けた。「装い」においては、その結果がどうしても重視される。それが工業上の目的を達成するためならば尚更だ。しかし逆に、それは結果的にそう見えるならどのような過程を経ていてもよい、ということを意味してもいる。人間生活上の常識に照らしてしまうとどうしても、一回の軽量で規定量はかることを考えてしまいがちだが、過程に縛られなければもっと効率的に、簡単に計量ができる。「装う」ことを起点に成功するデザインは、日常を暮らすなかにも潜んでいるし、そのような「装い」によって生活が楽になるということもあろう。一方、「装う」とデザインの関わりは、「装う」ことをデザインに利用することだけではないはずだ。「装う」ことが既存の何かを前提するとするなら、その何かは必ずしも自然発生的なものだけではなく、計画された、すなわちデザインされたものごとも含むはずだ。デザインが新しいものを想像することで、あたらしい「装い」が可能になる。これからも、デザインと「装い」の相互のやり取りのなかで、デザインのなすことを注視していきたいと思った。
- 2024年11月05日 23:52 reply
事物を総合的に設計する「デザイン」の例を多く出してくださり、それらを一つずつ見ていったのが面白かったです。デザイナーが意図した通りに使われない場合もあると示す駅のエレベーターの例では、初めに使用者のことを考えてデザインするのみならず、実際に使われていく中で状況を確認しアップデートしていく重要性を感じました。食べ物の重さを正確に計り取る機械の例が興味深く、特にランダムに取った数個を正確になるように組み合わせるアイデアに驚きました。
この例のように、単に技術を向上させるだけでなく、高度な技術を用いなくてもアイデアで課題を解決したり新しい価値を創出したりできるのが面白いと思いました。アイデアが生まれるメカニズムでは、インプットや思考を蓄積しておくことが重要で、それらがふとした時に繋がると教えていただいたので、普段から自分の興味問わず様々なものに触れていこうと思います。
- 2024年11月06日 01:58 reply
創造性の部分が大きな学びだった。アイディアの作り方が脳科学の視点から検証されていた部分は非常に興味深く、思考の「材料」と「加⼯⽅法」は非常に参考になった。創造には技術があり、それに則ることで創造性すら装えるのかもしれないが、創造性を装うということは、(本来そうではないが)そうであるように見せるという装いの側面はなく、なかなか脱ぐことができない能力とという点で正確や安定を装うこととは別種に感じた。アイディアの作り方は読んだことがあったので創造性と脳システムも読んでみたいと思い、購入しました。
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今日はデザインについて学んだ。まずデザインという概念を機能性やビジネスと結び付けている点はとても新鮮でおもしろかった。現在デザイナーやデザインというと、機能性を失わないという範疇の中でよりかっこよく美しくを目指すものだと考えていた。またLoewyがこんなにも多くの財産を現代に残していることにはとても驚いた。細部は変われど口紅や鉄道などはほとんど同じ姿のまま現在でも使われているため、それほどまでに効率的、機能的であるものをその時代に1人の人間が思いついたことは非常に感慨深い。またその他にもいろいろな巧みなデザインを学んだ。先生は美術をやっていなくても誰でも思いつける可能性があるとはおっしゃっていたが、ほとんどひらめきに近いものに思えた。全く思いつかない人は全くいいものができないし、Loewyのような人はたくさんのものを思いつけるような構図なのではと思った。