中国の学生との共同フィールドワークを体験したい

学生による意見・感想 東大×南大共同フィールドワークin東京【11月】2010年度

感想文

 楽しい時間はいつも短いです。今度の1週間もあっという間に過ぎ去りました。
日本に行って東京大学の学生と一緒に授業に出るのは、本当に初めてですから、日本に着いた前に、ずっと不安を抱いていました。

 何かすればいいのかと思って、掲示板に皆さんの自己紹介を見たら、皆さんの知識の幅広さに敬服しました。「これからはもっと勉強しなければならないね」と思った同時に、「もし話題がないならどうする」という不安も深まりました。でも、1週間を経って、それはすべて余計な心配だということが分かりました。学生たちも、先生たちも、みんな親切で、優しいです。私も「自分が東大に通っている学生だ」というように思ってきました。もうホテルからの通学道に慣れたというのに、また南京に戻るのは、残念でした。

 東大と南京大学の制度はかなり違っていると思います。授業の総時間はほぼ同じですけど、1限目の授業はここより遅くても、最後の5限目の終わる時はここより早い。でも、ここでは昼休みは2時間あります。やはり生活習慣の違いかもしれません。私にとっては昼に数十分うたた寝をしないと、午後は眠くて授業もちゃんと聞けません。日本の学生はほとんど寮に住んでいないから、家は学校の近くにある学生もいますけど、平均通学時間からみると、やはりベットに戻って「一休み」とは、できないでしょう。いきなり別の制度に入るのは、確かに大変でした。

 そして、ずっと憧れてきたサークルを見ました。よくアニメに出た、日本高校、または大学の特徴のひとつ、それはサークルです。高校時代、教育制度の違いで、そういう高校生活に体験できなかったとは、実に悔しかったです。今度の部活の見学は重きではありませんけど、各サークルの部屋、そして「文芸部」、「SF同好会」など、よくアニメに見た名前の付いたシールを見た時は、本当に嬉しかったです。アニメを通して憧れている日本の高校、大学の生活は自分の目で確かめました。「夢は実現するのだ」なんという気持で、感動の極まりでした。

 また、「研究用」の研究室は、文学のほうはちゃんとやっているみたいですけど、理科の研究室には、あちこち散らかっている本とか、漫画とかばかりです。研究に寛いだ雰囲気は必要だけど、こんなに自分勝手な研究室を見るのは、初めてです。インパクトを受けた同時に、羨ましかったです。それに、本郷キャンパスの古めいた図書館、駒場キャンパスの銀杏……。いろいろも、深く印象に残りました。

 1週間は短いですけど、私もできるだけ一定の授業に出るよう頑張りました。おかげでいろいろなタイプの先生に会って、それぞれの教え方を体験することができました。かいがあったと思います。中には、ゼミのような形の授業もあり、映画を流し、内容についてのテストを行う先生も、黒板に必死に内容を書く先生もいます。授業は日本語の上に、専門知識が必要ですから、すべて分かっていると言ったら嘘です。授業には手前準備、いろんな予習が必要なので、いきなり挿し込むのは確かに大変ですが、PPTの付いていた授業は何んとなく先生についていけたから、「助かった」のような感じがしました。私は心理学に興味を持っているかもしれませんが、「臨床心理学」という授業はとても面白かったと思います。先生もユーモアで、意外に内容もほとんど分かって、いろいろ勉強になりました。嬉しかったです。私も将来大学の日本語教師になるつもりですから、今回それぞれ先生の教え方の「見学」は、自分のためにもきっと役立つと思います。

 中国にはこういう諺があります。「家では親に頼れ、外では友たちに頼れ」。東京は初めてだった私たちの頼りになりましたのは、親切で優しいボランティアと先生たちです。私たちのためにいろいろ事前準備をしておいて、私たちの無理な要求にもこたえて、1日授業で疲れたけど、あちこち案内して、紹介してくれました。私も文句をこぼしたいほど地獄のような「女のショッピング」にもずっと案内役を果たしてきて、文句ひとつもありませんでした。ほんとに感動しました。家は学校から遠いのに、遅くまで私たちと一緒にいて、帰ったらまた明日は授業があります。本当にお疲れ様でした! 3月集合講義の時、こちらは絶対日本の方々の頼りになって見せます。

 学生さんたちのおかげで、日本独特の二次会とか、カラオケとか、体験できて、嬉しかったです。特に茶道体験は、印象深くて、一生忘れません。皆さんと一緒に過ごした思い出は、きっと大切にしています。それに、話もいろいろしましたが、私はアニメの話ばかりの感じですけど、やはり日常会話や討論会で、教科書では習えない知識をたくさん得ることができました。日本側の友たちができて、嬉しいです。

 また、先生たちにも世話になっていました。特に刈間先生と石井先生は、私たちの住所とか、授業予定とかの準備は、大変だったでしょう。石井先生はこのみやきを奢ってくれて、本当にありがとうございます。Sさんと石井先生の身体論についての会話は、私にとっても一種の授業みたいで、また勉強になりました。

 このプロジェクトは日中両方の学生の交流を促し、お互いに理解を深めることができると思います。違う国の学生たちの異なった考えの交流で、何か新しいものが出てくると思います。学生の立場からは、きっと、このプロジェクトを続けてほしいという声が出ると思います。
今回のプロジェクトに参加できて、東京大学の先生と学生の皆様からいろいろご配慮をいただき、また皆様の手厚いおもてなしに対して、衷心より感謝申し上げたいと思います。

(南京大学 3年 F.R.)

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