中国の学生との共同フィールドワークを体験したい

学生による意見・感想 東大×南大共同フィールドワークin東京【11月】2011年度

東京大学1週間体験プログラム レポート・感想・意見

共同研究を通して見えてきた「空間と記憶」

「空間と記憶」という共同研究のテーマを考察する着眼点としては、本チームはテーマを神社をめぐる「空間の記憶」と「記憶の空間」に設定しました。日本人(実際インタビューしたのは日本人だけではなかった)は神社という空間をどのように「記憶」しているのか(「空間の記憶」)、神社が日本人にとって他の空間と異なるところは何であるか(「空間の記憶」)という問題を究明しようとしたのです。研究のアプローチとしては、まず明治神宮と穏田神社へフィールドワークに行きました。そして、穏田神社には参拝者がいなっかたので、明治神宮の参拝者を対象にインタビューを行いました。こういうプロセスを経て、チームメンバーでの話し合いを通して、自分が持っていた「空間と記憶」に関するあやふやなイメージが一新されました。

神社という空間は日本人にとって単なる神道的な実践で神聖なる空間ではなく、数多くの空間の役割を意味しています。例えば、「都会の喧騒から一歩離れた憩いの場」として利用される場合の「都会のオアシスとしての空間」、「日本の伝統文化を実体験で教育するのにふさわしい場」として利用される場合の「教育現場としての空間」、「神社が根付いた地域と人たちとの交流の場」として利用される場合の「地域交流の場としての空間」、「東京を代表する知名度の高い観光地」として利用される場合の「観光スポットとしての空間」などが挙げられます。同じ空間なのに、どうしてこれほど多くの認識が出て来るのでしょうか。根源となるのが「空間」という概念は実際「意識」によって構成されたのです。言い換えれば、「記憶」です。いわゆる「空間」は「記憶の空間」です。同じ客体に対して、違う主体の認識あるいは記憶が一致しないに違いないんです。性別、年齢、国籍、知的構造などが人間の記憶に影響を与えています。空間というのは人間が自分の都合で認識して記憶すると考えられます。いっぽう、客体としての「空間」が常に変わりますから、それに伴う「空間の記憶」も常に変わるんです。とすると、考え方が最新の情勢を追わないと、時代に遅れるかもしれません。

要するに、今回の共同研究を通してわかったことは「空間」も「記憶」も相対性に富んでいるので、これから長い時間と大きい空間を背景に客観的な立場に立って、客体を捉えなければなりません。

感想

今回の東京大学1週間体験プログラムのおかげで、私は非常に貴重な体験ができ、嬉しく思います。自分にとって初めての訪日で、有名な東京大学の学生との交流ができて、本場の日本文化に触れられて、本当に忘れがたくて短い一週間です。日本へ行く前に、2010年南京大学に来た東大生との交流をしたことがあるので、体験プログラムの内容がだいたい予測できると思ったが、実際はだいぶ違いました。思ってもみなかったことがどんどん出て来たので、物理的な環境の違い、また、学生ではなく普通の日本人の行動や考え方の違いなどに新鮮なイメージを受けました。東京のような大都会には一戸だってがそんなに大いには不思議に思います。道のきれいさも空の青さもとても印象が深かったです。テレビでよく見られた茶道も今度体験できて、楽しかったです。ところで、茶道の先生が中国の歴史に超詳しいのに対して、自分が中日の絆であるお茶に関する知識がまだまだだと痛感しました。

今回の東京大学1週間体験プログラムに参加できて、よかったと心から思っています。実際は来年もう一度行きたいですが、後輩たちの出番になります。このプログラムが長く続いていき、東大と南大の友好関係も維持されていくことを願ってやみません。最後に、お世話になった東京大学の先生方、特に親切な石井先生、東大生の方々に深い感謝の念を表したいと思います。どうもありがとうございました。

意見

 意見としては二つあります。まずは、議論が少なかったです。この度、東京大学のほうがすごく面白いテーマを提供してくださったのに、東大生が授業かバイトか来られなかったり、南大生が講演を受けることなどで出席できなかったり、結局本チームでは議論が二回しかなかったです。せっかくの交流プログラムですが、交流が多くできなかったのが残念だったと思います。また、この一週間、親切に同行してくださったボランティアの東大生に大変ご迷惑をおかけしました。みんなはかなり疲れたと思います。結局、都内見学の時は、東大生の疲れを遠慮して行きたかったところが言えなくなりました。実は、南大生がみな日本語専攻だから、交流以外の場合は同行しなくてもいいと思います。(安全を考えれば、女性の場合は別)

(南京大学 M3/チーム4)

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