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リベラルアーツ集中講義を南京大学で開催(東京大学学内広報(2011.4.22))

東京大学『学内広報』 東京大学広報室発行 2011年04月分  NO.1411 (2011.04.22)

中国の南京大学で集中講義「記憶と記録」が、2月28日(月)から3月25日(金)まで開催された。本学から派遣された8名の講師によるオムニバス 講義で、「記憶と記録」をテーマに、文理それぞれの専門領域から興味深い講義が行われた。これは、リベラルアーツ教育の国際発信として、駒場の前期課程の 講義をそのまま海外へ送り出そうという試みで、南京大日本語科を対象に、日本語で行われ、40名から50名が参加した。講義の一部は、駒場キャンパスから インターネットを使った遠隔講義として実施し、これもなかなか効果的であった。日本語未履修者も多く聴講するため、日本語科4年生が同時通訳を担当し、み ごとな語学力を披露してくれた。

また、集中講義の期間中には、長谷川壽一研究科長や山影進前研究科長など4名の本学教員による講演会も行われ、数百名を超える聴衆を集める会もあった。

こ の教育交流プログラムの特徴は、講義と並行して学生交流を行うことにある。集中講義に合わせて、本学の学生を派遣し、南京大生と同じ講義を聞き、それをも とに討論を行うというもので、今回は、前期課程の学生を中心に、希望者から19名を選抜した。彼らを3班に分け、一週間ずつ派遣する予定であったが、残念 ながら大震災の影響で2班11名を派遣するにとどまった。このような時期に行った交流は、双方の学生に得難い経験となったであろう。

この集 中講義は、教養教育高度化機構に所属するリベラルアーツ・プログラム(南京)LAPが、南京大学と連携して実施したが、駒場の教員にとどまらず、各部局か らも講師の派遣ではご協力をいただいた。南京大学からも多大な協力を得たが、とくに張栄副学長(国際交流担当)からは、今回の大震災に際して、本学へのお 見舞いといかなる支援も惜しまない旨の表明がなされた。深く感謝する次第である。

以上東京大学学内広報(2011.4.22)より転載いたしました。

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廣瀬通孝先生の講義を聴く学生達

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高橋哲哉先生が駒場から行った遠隔講義

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南京大学の学生と討論の輪が広がる

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