ディシプリンにとらわれない思考を
身につけたい

2015年11月14日

Politics and Philosophy of Ignorance:
From/ Within Asia-Pacific Localities
(無知の政治と哲学―アジア太平洋地域から/において)

概要

今回メルボルン大学側からは、クレア・マリィ先生とカレン・ジョーンズ先生、東京大学側からは、清水晶子先生、原和之先生、ジョン・オデイ先生がパネラーとして参加し、午前中は、それぞれが現在関心を持っているIgnoranceに関連するテーマについて英語で発表した。

発表内容は、バラエティー番組の字幕に表れるignorance(マリィ先生)、white ignoranceはどのように意図的に再生されるのか(ジョーンズ先生)、powerful ignorance 、queer forgetfulness、a melancholic nationという概念について(清水先生)、アレクサンドル・コジェーヴのヘーゲル解釈によって提示された「知りたい」という西洋の自我と「知りたくない」という東洋の自我の対比(原先生)、confabulation(作話:記憶障害により以前の経験が思い出せないため、空想を実際の経験として話し、自らはその虚偽を意識しない状態)という現象について(オデイ先生)というものであった。

午後には、それぞれの発表に対する質疑応答がおこなわれたのち、フロアも交えて活発な議論がたたかわされた。Ignorance概念を多様な専門的知見から論じ、再考することで、今後の研究交流につながる学際的な論点が見出された、意義深いワークショップであった。

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特設講演

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