南京大学集中講義
Date: 2017/03/16
後藤絵美
イスラームと家―性別空間分離の過去・現在・未来―
イスラーム教徒が暮らす家の特徴としてしばしば挙げられてきたのが、性別による空間分離の傾向である。婚姻外の男女(婚姻が禁止された関係を除く)の接触を制限したり、女性の美しい部分を覆い隠したりする行為は、イスラームの啓典クルアーンに由来するものでもある。一方で、そうした行為の実践のあり方は、時代や地域、個々人によってかなりの程度異なってきた。本講義ではエジプト・カイロの家とそこに暮らす人々に焦点をあてて、その多様性やダイナミズムを知るとともに、それらが生まれる背景について考えていきたい。
[講師紹介]

後藤絵美
西アジア・中東地域研究、イスラム文化・思想、服飾文化史。東京
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