出版物・報道

2017年度上級中国語研修「深思北京」報告集

ダウンロード

中国の文化と社会を知るために、北京という場所でなにができるだろうか。

北京は中国の首都であり、政治の中心です。政治の影響力の大きさを考えれば、ある意味

では経済の中心とも言えます。そして、現代アートに代表される新しい文化発信の中心であり、

京劇に代表される伝統文化の中心でもあります。「老北京」と呼ばれる独特の文化が今も残っ

ています。北京はじつにさまざまな顔を持つ、重層的な場所です。

この北京の地を舞台に、これまで学んできた中国語の力を試す現場で試す、それがこの中

国語上級・北京研修――「深思北京」です。「深思北京」と名づけたのは、参加する学生の皆

さんに、北京がもつ重層的な姿を体験し、考えてほしいと願うからです。

東京大学では、トライリンガル・プログラム(TLP) を前期課程で実施しています。英語と

日本語、そして中国語に堪能な学生を育てるこのプログラムは、後期課程でも後期TLP を開

講しています。この北京研修も後期TLP と連携した活動となっています。この研修の運営は、

教養教育高度化機構国際連携部門のリベラルアーツ・プログラム(LAP)とグローバルコミュ

ニケーション研究センター(TLP 担当教員)が担当し、中国人民大学文学院と北京戯曲評論

学会のご協力をいただき、北京で開講されました。北京では、中国に関する講義や学生交流、

政府機関や中国企業の見学や関係者との懇談が行われ、「北京」を体験し、中国語の応用力を

磨くとともに、中国を重層的に考察する充実した一週間となりました。使用言語は中国語の

みとし、日本語は原則禁止です。

今年度のプログラムには学部二年2 名、三年3 名、四年1 名の学生が参加しています。そ

のうち1 名はこの2 月から中国の北京大学にて留学し始めます。

本冊子は、2017 年11 月12 日から19 日の一週間における、東大生の北京見聞録であり、

北京という新しき古都に対する思考集でもあります。

2018 年3 月 

本研修は、東京大学TLP 学術奨励金及び株式会社ゼンショーホールディングスの寄付金による支援をいただいて実施されました。

Loading...