『水』
概要
人と水の関わりは、太古の時代から現代に至るまで非常に密なものがある。古代文明も大河のほとりで生まれるなど、水は人間の生活基盤を提供し、定住から始まり、そこを舞台に多くの経済活動、交通手段、文化の誕生をもたらした例を見ることができる。水が入手できる難易度によって地域色もうまれ、そこに住む人間の水に対する意識にも個性がうまれ、それぞれの文明にも反映されている例をみることができるだろう。大気、海洋を循環する水は地球の環境、気象にも大きな影響を与える。一方で時に水が牙をむけて大きな悲劇をもたらす津波、洪水などは記憶にあたらしい。自然科学のなかでも水は独特の性質を持つ物質として独自の研究テーマを提供している。人間を含む地球上の生物はこの水の特異な性質に依存して生きていることにも気づいてほしい。水をテーマに多くのことを文理融合的に学ぶことができるはずである。
日時
2012年12月20日(木)6限 (18:10~20:00)
教室
駒場キャンパス 情報教育棟4階遠隔講義室
講演者
沖 大幹(生産技術研究所/地球水循環システム)「水危機ほんとうの話」
渡邉 正男(史料編纂所/日本中世史)「日本中世における水をめぐる争いとその解決」(仮)
本講演は、2013年3月に南京大学で行われる東京大学集中講義「水」と連携しています。テレビ会議システムによって南京大学へ中継し、東京大と南京大で同時開催します。3月の集中講義の中から、核となる文理2つのトピックスについて「水」を論じ、日中の学生の皆さんに共に考え、議論してもらいます。
また、本講演は南京集中講義「水」への派遣学生選抜を兼ねております。同講義への参加を希望する方は本講義に参加し、レポートを提出して下さい。選抜された方は2013年3月3日~10日或いは10日~17日の期間に、南京大学での集中講義及び学生討論に参加することができます。前期課程から大学院生まで、全ての学生の聴講及び選抜への参加を歓迎致します。
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