プレ講演
Date: 2012/12/20
渡邉 正男
日本中世における水をめぐる争いとその解決

水をめぐる争いは、時代や地域を問わず数多の事例を挙げることができますが、当然ながら、そのあり方は一様ではありません。鎌倉時代、丹波国(兵庫県)の荘園の一村落を灌漑する用水に関わる争いを採り上げ、それがなぜ起こったのか、どのように解決されたのか、残された史料を読み解くことによって、具体的に明らかにし、水をめぐる争いのあり方、争いの中から人々が取り結ぶ関係のあり方の日本中世的な特質について考えてみたいと思います。
[講師紹介]

渡邉 正男
東京大学史料編纂所准教授
専門は日本法制史。法・制度および権利の関係のあり方が歴史的にどのように変化していったかを、史料に基づいて、具体的に明らかにしたいと考えています。現在は、14世紀の社会秩序の構造変化において、在野の法知識・法技能を有する者達が果たした役割に関心があります。
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