ディシプリン(学問領域)に
とらわれない思考を身につけたい

第8回 11月23日 鳥井寿夫

8(11/23)空の青は正色か?(2)

晴れた日の空が青いのはなぜだろう? 皆さんも一度は疑問に思ったことがあるでしょう。
『荘子』にも「天之蒼蒼、其正色邪(天の蒼々たるは其れ正色なるや)」と空の青さに対する素朴な疑問が綴られています。「正色」というものがあるなら、「虚色」や「欺色」というものがあるのでしょうか。本講義では、空が青い理由について、さまざまな実験を通して説明した後に、そもそも「色」とは何か、「虚色」や「欺色」といった概念は存在するのか、皆さんと一緒に考えていきたい思います。
講師紹介

鳥井寿夫
レーザー光を用いた原子の冷却や、超精密分光、原子時計に関する研究を行っている。 専門:実験物理学(原子物理学・量子エレクトロニクス)
授業風景

試験勉強などでよく使用する、教科書の文字を消すためのフィルターは、どの色を吸収するかによって文字が消えたように見える。鳥井先生の講義を通じて、身近にあるものでも、原理的な部分について実験・観察してみると、それまでに気づかなかったことに大きな発見が隠れていることがわかった。また、白熱電球と蛍光灯を分光器で見る実験やCDの反射する面に光をあてて虹を発生させる実験などを通して、自ら考えることを促す講義だった。

コメント(最新2件 / 49)

ヨシyoshi4    reply

今回の講義を受けて、マーカーとシートで、文字が見えなくなる理由が、クイズを重ねていくにつれて分かるようになった。自分がかつて利用していたものの原理が分かったので、興味深かった。また、白熱電球、蛍光灯、LEDを、分光器を用いて区別するなど、今回も実験が豊富で楽しんで受講することができた。

ユウキa525    reply

白熱電球、蛍光灯、そしてLEDが、単に明るさだけでなく原理的に異なっていると知り驚いた。またそれが分光器によって可視化されるなど、実験も多く取り入れることで、文系である私でも興味をもって聴き続けることが出来た。

iroww55    reply

加法混合、減法混合の説明など分かりやすかったです。ledと蛍光灯の見分けなどははじめよく分かっていませんでしたが、講義を通じては大筋を理解したと思います。文系にもわかる説明でした。ありがとうございます。

わかなwk29    reply

何色のペンで何色のシートだと黒くなるのかという実験が身近でありながら興味深いものでした。話が理系寄りでかなり難しかったです。

オグ666A    reply

今回の講義では実習が多めでした。初めて小型LEDを使ったことは深く印象に残りました。光には様々な性質があるようで、とても興味深かったです。

dar168    reply

分光シートを用いて実際に光をスペクトル毎に見てみるというのが面白かった。白熱電球、蛍光灯、LEDのスペクトルを自分の目で見てみて、それぞれの光源にそれぞれの特徴があることを実感できた。
本質を落とさない程度に、物理に親しみがない人にもわかりやすく説明されていたという印象だった。

ちびまる1412    reply

たくさんの実験やクイズなどで楽しめた。実験キットのようなものもあり自分で手を動かすこともできたほか、暗記用のマーカーや様々な種類の電球など身近な色のお話を聞くことが出来て面白かった。

浩行yh21    reply

今回も前回同様、実験の多い講義で楽しみながら受講できた。色の原理を学びつつも、あらゆることを疑う精神も教わった。法則だから成り立つで片付けてしまうのではなく、自分で実験して初めてわかる事もあると感じた。遠くの物が青く見えるのは大気に多く散乱されるからと知識で知っていて、高校の頃は理解していたつもりだったが、深く考えてみるとあまり上手く説明出来ないこともわかった。自分の体験、実験の大切さを再認識した。

S1N1O2W3    reply

普段は何の疑問も抱くことなく使っている、チェックペンやLED電球といった製品であっても、その仕組みを細かく分析しようとするなら、科学的教養がしっかりと身についているということが非常に重要になるのだとわかった。それは、おそらく文化的な教養の大切さにも通じるだろうし、両者を今よりも習得することが出来れば、身の回りの世界の見え方が変わるのかもしれないと思った。

ren    reply

説明を受けて言葉で理解するだけでなく、実験を通して実際に現象を観察することで、より色の性質を理解することができた。三原色については説明だけでは理解しづらかったが、実際にスペクトルを見て、吸収の考え方を取り入れることで、容易に理解することげできた。また、同じ白でも蛍光灯とLEDとではスペクトルが異なるというのは興味深かった。
色について少し理解することができたからこそ、なぜ空が青色なのかがとても気になってしまったので、自分で調べてみようと思う。

mirai63dc    reply

どんな仕組みなのかよく考えたことのなかった暗記用ペン・シートの仕組みがよく分かった。実験やクイズの力もあり、絵の具などの「色」も実際は「光」として捉えられるもので、色の三原色と光の三原色を分けて考える必要はないという話に納得することができた。「空はどうして青いのか?」という一見素朴な問いが、実は一般に語られている以上に深い研究の対象になっているということが興味深かった。

しんすけtj16    reply

今回はたくさんの実習とクイズですごく充実してました。これらのおかげで、色の原理について身をもって確認することができました。ありあとうございました。

マイmk01    reply

加法混合と減法混合について、実際にペンとシートのクイズをやったことで、理論として知っているだけでなく実際に使える知識になりました。偏向板を使ったLEDのクイズも面白かったです。副虹については初めて知りました。体験を通した学習で理解が深まりました。

ひろきju25    reply

マーカーペンの色がフィルムを通すと黒くなる理由を科学的に理解することができた。全体的に実験やシミュレーションを通じて理解をしやすかった。

matii29    reply

実験が多くて楽しかったです。
チェックペンとシートは乗算するということなのでしょうか。わかったようなわからないような感じです。
色そのものについて詳しく知ることができる良い講義でした。

ren62M    reply

3つの光源の中からLEDを見分ける実験で、1つはLEDではないとすぐに分かったのですが残り2つの見分けがつきませんでした。答えが分かってから正解の方が少し橙の範囲が広いように思えました。

chord1059    reply

前回の授業を休んでしまったこともあり、文系の私にはかなり難易度の高い授業でしたが、生活に身近な話題であり興味はかなり持てる内容で、授業形式も楽しいものでした。

taka0904    reply

LEDと蛍光灯と白熱電球の違いを見るクイズは面白かった。見た目だけではわからないものだった。受講者の授業に対する理解度が高く、クイズの正答率が高かったのがとても驚いた。

ust91    reply

今回は実験を通して、実際に光の様々な性質を目で見て確かめることができました。一見大差なさそうに見える光源もしっかりと分析を行えば大きな違いがあるなど、普段気にしていなかった様々なことに気がつくことができました。理解した気になるのではなく、いろいろな手段を通して本当に理解することの大切さを実感しました。

aobababa    reply

非常に興味深い講義をありかとうございました。

NANA0524    reply

前回に引き続き、大変興味深い授業でした。分からないところがあったので友人に聞いて、回折格子の説明などをしてもらいました。これからも身近な疑問に真摯に向き合って追究していきたいです

gosh120    reply

白熱電球、蛍光灯、LEDの光り方の原理についてきちんと解説受けたのは初めてだったので興味深く感じた。分光シートやLEDを用いた実験が刺激的だった。

tutysp30    reply

マーカーペンやシートの問題や分光シートを用いたスペクトルの分解など実際に観察することで理解を深められて大変分かりやすく興味深い講義だったと思う。理系の人間でも、蛍光灯とLEDとでスペクトルに異なる特徴があることなど知らなかったことを実感できてとても面白い内容だった。

motoaki308    reply

講師の先生が一方的に語るのではなく、クイズや実験など受講者側の反応を見ながら話を進めてくれたので主体的に講義に参加できている感じがした。ハンズで買ってきたシートをわざわざカットしたりして実験キットを作ってくださったとのことでこの講義に対する熱意をすごく感じた。学術的な内容からLEDや蛍光灯といったレベルを下げて話してくださったので分かりやすかったし、今後は日常に潜む様々な「光」に対して興味を持ちながら生活できる気がしている。

トシ2t2k    reply

理論的には知っていても、実際に蛍光灯と白熱電球、LEDの光をそれぞれ分光して比べてみたのは初めてで、実験的に確かめることができて面白かった。一言で「色」といっても、蛍光灯の光の色と電球の色のでき方は異なり、虹の色と空の色のでき方はまた異なり、様々な要素があるのだと感じた。

yone36    reply

実習が多くて直感的に学べることは多く興味深かったが、やはり不確定性原理など理解しきれないことも多かった。2回の講義を通して、普段当たり前になっている色がいかに物理的・生物学的な現象であるかぎ再確認出来た。

color81    reply

前回に引き続き理系的な観点からの色の講義だったが、文系の私でも、配布された道具を用いて,ある程度直感的に理解することができた。今回の講義では特に、そのままではほとんど違いがわからなかったLEDと白熱電球、蛍光灯でも、分光シートを通して見ると、スペクトルの違いが明確に現れていることに驚いた。色について楽しみながら学べる良い授業だったと思う。

うどtyd41a    reply

幼稚園児が疑問に思うような身近な題材に対して、大学入りたて程度の知識をもってしても説明しきることができないという話が印象的で、個人的に、素養をこれからも深めていくモチベーションにつながる講義となりました。

Chikaka05    reply

様々な実験を交えた授業だったのでとても楽しかったです。分光シートは初めて使ったのですが、綺麗に色が分かれ、分光シートを通して光を見ると幻想的にも見えました。単純な疑問にこそ物理の複雑な部分であったり、本質的なものが含まれているんだということを学べました。

ゆ3y26    reply

配布された実験道具を用いて実際に手を動かしながら、様々な現象を自分の目で確かめることができて良かった。特に、回折格子を通してLED、白熱灯、蛍光灯を見ると、普段は同じような光でも分かれ方が違うことから、これらは違う種類の光なのだということがわかった。また、空が青く、夕日がオレンジに見える仕組みについても簡単に触れていたが、どのような仕組みが背景にあったとしても、このような色で存在しているというのは、美しいなと思った。

あのにますqwerty    reply

ただ講義を聞くだけでなく、実験を間に挟んでいただいたので飽きることがなかった。同じように見える光でも、分光シートを挟むと違うように見え、光源の特性も様々であることを知った。

かずひこPN09    reply

ただ覚えるだけだった三原色の組み合わせを、理屈で捉えながら問題を解くのは楽しかった。分光シートを通して蛍光灯、電球、LEDを見たとき、特に蛍光灯のスペクトルの他の二つとの違いが歴然としていて感動した。理屈だけではなくて、毎回実験で見せていただいたので、しっかり地に足をつけながら、授業についていけた。

syuya0216    reply

蛍光灯、LED、白熱電球は同じ白でもスペクトルに違いがあることを確かめられたことが面白かった。今回も理系的な内容がメインで難しい部分は多かったが興味を抱けた。テーマにもなっている、空はどうして青いのか?などといった深く考えもせず当たり前のこととして受け入れがちな現象を説明するのは予想以上に大変なことだと感じた。

ryu35    reply

暗記用ペンなどの馴染み深い道具を用いた実験はとてもわかりやすかった。今まで漠然と感じていた疑問が綺麗に解きほぐされたように思った。

hiroki21T    reply

色のついたものが、特定の色を反射するだけでなく、吸収しているというのは興味深かった。透明であり光を通し、かつ吸収するというのは難しかったです。また、教室を暗くして蛍光灯と白熱灯とLEDを判別するのは、いいムードで芸術的でした。ボルタンスキーの作品を思い出しました。

u2ae4w    reply

分光シートを使った観察により、仕組みの異なる複数の「白色」光源の違いを目にすることができた。
各錯体への刺激が同じになるよう調整したスペクトルの異なる2つの「白色」光源と、その異なる部分が無視できないような分光反射率をもつ物体があったら、「白色」光源は同じように見えるのに物体が異なる色に見える、といったことが起きるのではと思い、興味深いと感じた。

paripi48    reply

分光シートで三種類の光の種類を推測して行く作業は、いままで習った物理の知識が実生活につながっていることを実感できるいい体験だった。主虹・副虹の存在及びそのメカニズムを知れたことで、さらに光への理解が深まった。知的好奇心を刺激する興味深い講義でした。

nakamura12ab    reply

理系なので知識としては持っていたものが多かったが、今回の実験を通じてより深められた。実験自体も興味深く楽しめた。

小三元4vj8u5    reply

 前回の続編となる今回の講義は、前回紹介された光の三原色と色の三原色という概念についての詳細な解説と練習題から始まった。私は今までもどうしてこの三原色が二色は共有しているのにもう一色は全く違うのか疑問に思っていたのだが、その長年の謎が解けた。というのは、そもそも光における赤と色における赤(マゼンタ)、青と青(シアン)も違うのだ。その上で、光の三原色とは人間の持つ錐体細胞に対応するスペクトルのみを特異に有する光の色であり、色の三原色とはそれらをひとつづつ吸収するような色のことなのだ。吸収される色が一種類ずつだからこそ、それらを混ぜる度合いを変えることによって吸収される色を増やし、絵の具などとして用いる時に様々な色を表現できるようになるという寸法なのだ。
 続いて発光装置の仕組みについても詳細な解説が加えられた。青色発光ダイオードの素晴らしさは、人間の可視光の範囲内で今までで最も効率的に様々な色の光を再現できる所にあるという。御話はわかりやすく、講義の範囲では疑問は抱かなかった。だが、よくノートを見返して見ると、前提とされている科学的知見を本当に鵜呑みにしていいのかという気が湧いてくる。こうした科学者の指摘した理論には例外や条件はないのか。挙げられた知識を所与のものとして結論を出すのではなく、ひとつ一つを時間をかけて学び、確認する機会も必要だろう。それは先生も仰ったことと軌を一にする。ただ概形を把握する上では、非常に貴重な授業であったと思う。

takeab1415    reply

マーカーペン、シートという馴染みのあるものを使って光の色について講義していただいて大変わかりやすく理解できました。三つの色のスペクトルのピークをシートが通すか通さないかという原理でできているというのが本質にあるのだ言うことを知ることかできました。

海f208    reply

感覚的な話だけではなく、実際の実験を交えてくださったおかげで多少理解できたような気がします。自腹を切って道具を用意してくださってありがとうございます。

Kai0508    reply

実験がたくさんあって、とても分かりやすく、楽しめた。
身近なことに対して素朴な疑問を持つことでいろんな知識が得られていくということをよく理解した。

syu7727    reply

物質は色を吸収しているのは知っていましたが、吸収した色ではなく、残った色が認識されるということは初めて知りました。多くの実習を通じて色そのものについての知識を深めることができました。

やまふじTF92    reply

LEDと蛍光灯の発光原理の違いを、教室全体を巻き込んだ実際の観察で確かめるのは面白かったです。同じ「白色」でも、違った原理で発光されているのだなあということがよくわかりました。

bananana77    reply

理系であった自分には割りと当たり前とも言える内容だった。コンテンツに興味を惹かれたというよりは授業展開の仕方に感動した。様々な実験やクイズなど,体験型の授業でとても楽しかった。

aruku238    reply

前回に続き数値化された光の成分を見ることに加え、今回は分光シートを使って自分の目で光を見る経験が楽しく、それを用いて三種類の光源を実際に分光して見ることでそれらの特徴を感覚的に学べたように思えます。またCDに虹を上手に作ろうとしたり、少し小学生の理科の単純な楽しさを思い出したと同時にこの講義のまとめとしてあった単純な疑問に複雑な学術知識、分析があるということが興味深かったです。

riou774    reply

虹を作る実験、非常に面白かったです。
そもそも副虹は知らなかったです。
ただ電球の種類をプリズムで識別する実験はLEDと蛍光灯は違いがよくわかったのですが、白熱電球は答えを聞いて解説を聞いても今ひとつ釈然としませんでした。
とはいえ、自然科学とそれ以外の分野とを融合させた授業は総じてたいへん面白かったのでこの授業を受けてよかったです。

HAL9000    reply

色のついたフィルムでマーカーが文字を隠すようになるのは、ただ単に例えば緑と赤混ぜたら黒っぽくなるから当然だといった風に考えていたが、今回改めて理論的な説明を聞いて、今まで使ってきた赤シートと緑マーカーに対するイメージがガラッと変わった。3つのライトをミニ分光器で見分ける実験も純粋に楽しかった。最初と最後に提示されたいくつかの質問は禅の公案みたいなもので、科学と哲学のつながりを感じられた。

rik0916    reply

分光シートを用いて光の3つの種類を推測する作業は、物理の知識を体験できる良い機会だった。主虹や副虹の存在そのものとそのメカニズム学んだことによりさらに光への理解が深まった。自分の専攻は化学になるが、スペクトル分析ぐらいでしか光と色の関係を考えたことがなかったので興味深かった。

もっと見る

コメントする

 
他の授業をみる

Loading...