ディシプリン(学問領域)に
とらわれない思考を身につけたい

第6回 03月18日 三浦 篤

水辺の印象派 ――描かれた川、池、海をめぐって

2013/3/18 - 2013/3/19

「水」というテーマは大きく、広く、そして深い。美術の分野においても、古くから絵の主題や背景となってきた長い歴史がある。描かれた「水」、例えば川や海、池や湖などを表したさまざまな絵画作品を取り上げ、その表現の仕方や意味を探ってみたい。私の専門はフランス近代絵画なので、セーヌ川流域で絵を描いた「印象派」の画家たちの作品を中心に分析する。パリ市内のセーヌ河畔の都市風景、パリ郊外でボートやヨットを楽しむ人々、ジヴェルニーのモネ邸の池に浮かぶ睡蓮、ノルマンディ海岸でのレジャーの場面など、印象派が描いた水辺の風景は多種多様で興味深い。できる範囲で、西洋の古い時代や日本・中国の「水辺の風景」とも比較してみたい。

講師紹介

三浦 篤
東京大学大学院総合文化研究科教授。 東京大学大学院人文科学研究科、パリ第4大学で西洋近代美術史を学ぶ。パリ第4大学で博士号を取得。専門はフランス近代絵画史、日仏美術交流史。著書に『近代芸術家の表象』、『まなざしのレッスン、<1>西洋伝統絵画』(東京大学出版会)、『名画に隠された二重の謎』(小学館)、『印象派とその時代』(美術出版社)などがある。

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