ディシプリン(学問領域)に
とらわれない思考を身につけたい

学術フロンティア講義
【Aセメスター】
2010年度「身体論」

2014.Jun.02

概要

身体を魂の牢獄であると考えるにせよ、あるいは精神こそが身体をつくりあげるのだと考えるにせよ、わたしたちは身体と共に/として存在している。だからこそ、古代の神話から現代のSF作品にいたるまで、わたしたちの想像力は、身体の〈拡張〉、〈加工〉、〈変容〉、あるいは〈異形〉の身体など、わたしたちが通常の身体のあり方として認識しているものとは異なる様態の身体を畏れつつ、それに魅了されてきた。とりわけ近年の工学技術、情報技術の発達、脳科学、認知科学/哲学の深化、さらには障がい学やトランス・スタディーズなど〈異なる身体〉から身体概念を問い直そうとする学問の興隆、それらと結びつく社会運動や芸術活動などは、相互に影響を与え合い、関連しつつ、わたしたちが何を、あるいはどこまでを〈身体〉と考えるのか、そしてそれがどのような可能性を開き、どのような問題をはらむのかについて、多様な考察をうみだしつづけている。今年度のテーマ講義では、これらの学問的成果をふまえ、〈拡張〉〈加工〉〈変容〉〈異形〉をキーワードとして、哲学、科学、障がい学、表象文化論などの領域を横断しつつ、〈身体〉を考えるうえでのあらたな視点を提示することを目的とする。

成績評価は各講義ごとのHPへの書き込みと、最終レポートとの総合評価による。レポート課題に関する詳細はこちら

Loading...